論語とは?
論語は2500年ほど前の中国の書物で 孔子とその弟子たちの言行録です。
しかし孔子自身が書いたものではありません。
孔子が生きた時代には書いて残すという記録の習慣はなく、言葉は人から人へと口で伝えられていました。孔子が亡くなってから弟子達がこれらの言葉を集めて書き記し、孔子の死後約200年後に完成したとされています。
論語は20編・約500章で構成されています。
様々な性格や立場の弟子の質問に孔子が答えるという形式が多いため、孔子はそれぞれに合わせた言葉を選んで回答しており、重複する内容もたくさんあります。
子育てに論語?
あなたはお子さんがこの世に生まれたとき、どんなことを願いましたか?
いい大学に入っていい会社に就職し、高いお給料をもらって豊かな暮らしをして欲しい…。
それはそれで素晴らしいことだけど、まずはお子さんの健康と幸せを願った方が多いのではないでしょうか?
論語は孔子が自分の考え、自分の行動規範を述べている言葉です。他者や社会ががこうあるべきだとは基本的に述べておらず、自分自身を律して成長させてくれる言葉が並んでいます。
時代と共に価値観は変わっていきますが、人間の本質は変わらない。
ですから2500年前の言葉がずっと支持されています。
世の中をうまく生き抜く処世術も大事ですが、論語を学んで実践することで、人間としての在り方、自分にとっての幸せにきっと気づくことができるでしょう。
頑張るパパママに贈る子育てに効く言葉3選
1.第5回 君子は全てを師とする
【解説】
君子というのは紳士と言っておきましょう。
いろいろな要素がありますからそれは後で少しずつやっていきます。
毎回毎回君子というのは何かを突き進んでゆく講義ですから次の題材にします。
「食飽くことを求むるなく」というのは飽食です。飽食を求めるな(…詳しくは動画へ)
2.41回 恥ずかしいとは何か
【解説】
哲学的なことをやります。
企業に対して対応しすぎると学問的ではなくなってしまうので。
恥ずかしいとは何か、という章ですが、結構難解なのです。
昔、九鬼周造が「恥の文化」という本を書いています。 この時期でもすでに恥の文化が(…詳しくは動画へ)
3.第60回 身内は教えない、他人が教える
【解説】
これは教育論です。非常に長い文の最後の部分です。
陳亢(ちんこう)とは弟子で陳子禽(ちんしきん)という人です。孔子より40歳も年下の若い子です。
陳亢君が孔子に先ずこう聞いたのです。
先生には鯉(り)というお子さんがいらっしゃるようですが(…詳しくは動画へ)
どうやって論語を生活への取り入れたら良いの?
おすすめ1. 親子で素読をしてみよう!
素読とは本の意味・内容を考えることはせずに、本の文字を声を出して読み上げることです。
歯を磨くように、通学路を覚えるように、小さいころから同じことを続けていれば、どんなに難しいことでも簡単に身につきます。
例えば一緒にお風呂に入っているときや、車での移動中など生活の中で遊びながら取り入れられたらいいですね。
少し覚えられたら、クイズ形式で問題を出し合うのも親子の時間として楽しいものになるのではないでしょうか。
そうやって素読しながら親子で楽しい時間を過ごすことができれば、子どもの心も満たされ、いい思い出として記憶されていきます。
おすすめ2. 手軽なYouTubeで、隙間時間に視聴してみよう!
子どもに論語の言葉を伝える前に、親としてある程度理解しておきたいが、本を読む時間がない…。
そういう方はYouTubeで学習することがおすすめです。
YouTubeチャンネル『長島猛人の10分で見る論語』では、1つの言葉をメディアの事件や歴史事項を俗っぽい言葉で当てはめて、10分前後で解釈していきます。
画面が見れなくても耳だけ空いていれば、通勤途中や散歩の間など隙間時間で学習できます。
人物紹介
長島 猛人(ながしま たけひと)
1951年生まれ。
早稲田大学大学院東洋哲学科博士課程修了
埼玉県より、2年間、中国山西大学に、客員講師として派遣される。
県立浦和高校、浦和第一女子高校にて教鞭を執る。現在、埼玉県各地の公民館等で漢文関係の市民講座を開講中。
著書:『親子で楽しむこどもの論語』
『市民「論語」の四十年 残されたちょっといいことば』
『麗和論語』他